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ソノヘソ 


へっぽこな日々のこととその場の思いつき
by ソノヘソ

正月にインドの市場でうろうろする。

旅行・地域

インドの市場で買い物。
トゥルシーバという市場は言うなればアメ横。
人混みもお店の大きさも、雑多具合も。
手を引かれながらじゃないと、迷子になる。

驚いたというか当たり前なんだけれど
、町にいるインド人はアメ横あたりをうろうろしている日本人と変わらなかった。
病院にいるドクターたちがあんまりにも賢すぎて、インド人別次元と思っていた。
でも考えてみれば彼らは超エリートな訳で、普通の人はふつう。
こすっからそうなのや、鈍そうな人、間抜けそうな人、いろいろ。

昼間に外をうろうろすると疲れる
。朝や夕方は涼しくても昼間は暑い。
外出日は曇りで気温が通常より低かったはずなのに、それでも12時から3時くらいは暑かった。
治療後なので、外の食べ物は禁止だったのでお弁当持参。
そうは言っても、つまみ食いしたーいと思ったが、ココナツジュース飲んだだけでおなかいっぱい。無理、入らない。パンチャカルマ後ってのは手強い。

外出二日目はDrスミタのおうちへ行く。
これは秘密ね!と何度も念を押された。
あとで聞いたところによると買い物につきそうのはOKだけど、家までつれていくのは規則違反でばれたらクビらしい。
スミタの家までは3時間半。
遠い。
体力のない身にはしんどい。
でも貴重な休日をつぶして買い物につきあってくれ、
昨日も家に誘われて断ったので、また断るのは申し訳ない。
若いドクターたちは多忙で月に一度しか休みがもらえないそう。
本当に毎日いる。
夜勤もする。
心配になるくらい働いている。
そのうえ勉強までしたり、後輩に教えたり、時間があってもあっても足りないそう。

どうしてスミタの家へ行くことになったのか?
それはスミタに誘われたから。
スミタのお父さんが玉簾をする日本人に会ってみたいって言ったんだって。
まあ、そんな珍外国人なかなかいないだろう。
会ってみたいだろうね!
それに私もインド人のリアルな生活をみてみたかった。
あとスミタにはいろいろお世話になっていたからお返しをしたかった
。クリスマスプレゼントを貰ったし、貴重な休日で買い物案内して貰ったし。

三時間半の道のりは長かった。
とはいえドライブはおもしろい。
なんせずっと病院のあるワゴリにしかいなかった。
ワゴリはすごい田舎で牛がそこらへんを歩いている。
デカン高原の入り口で荒れ地。別に風光明媚ではない。

でも道中見える景色は、雄大な山があり、湖と緑があり、牛がサトウキビを山ほど乗せた車を引いている。美しい。
もちろんスラムや交通渋滞やいろいろある。
でも乾いた土地に水が流れ、植物が芽吹いている様子は本当にきれい。
水を神聖視するのもわかる。
インドは本当にほこりっぽくて靴があっと言う間に砂色になる。

黒くてやせた農民がサトウキビ畑で働いている。
サリー姿でよく動けるものだ。
洋服を着ているのはハイクラスの人で労働階級の人たちはみな伝統的な服。
むごいくらい貧富の差が明らかだ。

やっとついたスミタの村は人口300人くらいの村だった。
道路は舗装されておらず、家は平屋の煉瓦づくりで、牛が歩いている。
道中、一緒に行った日本人の子と話していた。
「スミタん家がああいうバラック小屋だったらどうする?」
「がんばって笑顔でたますだれする」
道沿いはコンクリートの建物のゾーンと、トタンやそこらへんの木を寄せ集めて作ったバラック小屋ゾーンにはっきり分かれている。
バラック小屋の前を通る度に冗談でそう言いあっていた。

スミタの家はバラック小屋ではない。
きちんとした煉瓦作りでアーユルヴェーダの診療所の小さな看板がかかっている。
天井は低く、採光はよくない。
でもインドは陽光を嫌うからそういうものらしい。
壁に塗られたペンキはところどころはげている。
スミタのお父さんはサングラスをかけにこにこ笑っている。
スミタのお母さんは黄色いサリーを着ている。
家の中にすぐ引っ込んでしまった。

家の中に入ろうとしたらば、スミタやお父さんに止められた。
なんだろう? と首を傾げていたらば、お母さんがチャパティと水を持ってでてきた。
ちぎったチャパティを地面に投げ、水をまく。
なんか言葉も言っていた。
「いいよ、家の中に入って」スミタが言う。
お迎えの儀式だったらしい。

家の中は、広さ的には日本の3LDKくらいだった。
小さな待合い所があり、シンプルな木の机のある部屋(おそらくここが診療室)には
神様の像が飾られた棚がある。
患者さんをみるらしいベッドのある部屋をぬけると、テレビのある部屋。
奥には大きなベッドが置かれていた。
おそらくここがリビングルーム。
座れ座れと勧められ、イスに座ると、スミタが水をくれた。
テレビではインドのコメディが流れているけど、日本人的にはシュールだった。

この部屋の次は中庭で空が見えている。
中には水場とトイレがある。
中庭を挟んでもう一つ部屋があって、そこは台所。
竈があってスミタのお母さんがチャパティを焼いている。

インドでは水を個人的に引いていればそれなりのうちと聞いたけど、きっと、ここは村としては悪くない家なんだろう。
でも圧倒された。
煉瓦で、暗くて、中庭も生活スペース。
屋根には草が生えていた
雨の日の中庭はどうなるんだろう?とかよけいなことを考える。

でもスミタの家はお父さんはアーユルヴェーダのお医者さんで、
スミタもお医者さんで、弟は大学生でエンジニアの勉強中だから、決して貧乏じゃないし、
カーストだってクシャトリヤ(武士階級)だし、きっとここは中流家庭ではあるはず。
でもこの家。
インドリアルライフ、すごすぎる。
道理で病院の簡素なベッドを、これは豪華で柔らかいと言い張るはずだ。



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by sonoheso | 2011-12-02 17:52 | へっぽこインド滞在記
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